前回の記事で、完全数がいかに特殊な数なのかが分かったと思います。

この( )の中の「(2のn乗)-1」という数は
メルセンヌ数と言われており、特に、この数が素数の時、
メルセンヌ素数と呼ばれている。
偶数の完全数は、完全にメルセンヌ素数によって対応しているという事。
もちろんこのメルセンヌ数、
nに自然数を入れていけば、無限にメルセンヌ数を作ることができる。
しかし、残念ながら、
メルセンヌ素数は無限にあるのかどうかは分かっていない。
従って、完全数もまた、無限にあるのかわからないのです。
という事で、完全数の不思議な特性を一つ

例えば、N=6の時
約数は、1,2,3,6なので

N=28の時
約数は、1,2,4,7,14,28なので

一般的に考えてみる。

ここで、約数の性質上

なのだから、これを代入すると

しかし、これは
nが偶数の時にしか成立しない。
要するに、偶数の完全数の約数の数が偶数であることを示さなければならない。
偶数の完全数は

とおける。

よって、
完全数の約数の数は常に偶数個という事がわかった
従って、
「完全数の約数の逆数の総和は常に2」であることが示された。
他に、不思議な特徴として
○完全数を2進数で表すと

○必ず三角数(1+2+3+・・・+n)である。

○6以外は、1から始まる連続した奇数の3乗の和で表せる。

○6以外は、9で割ると1余る。
○下1桁は、必ず6か8である。
なんと奥の深い、整数の性質だと思わざるを得ない
自然数と素数と完全数は不思議な関係があることを感じてしまうだろう。
ちなみに、補足として
奇数の完全数Nが存在すると仮定した時の条件を挙げてみたので参考に・・・(
wikipedia「完全数」より)
○N は、(10の300乗)よりも大きい
○N は、12m+1または、36m+9の形をしている
○N は、二個の平方数の和である
○N は、少なくとも9個の相異なる素因数を持つ
○N が3で割り切れない場合は、少なくとも12個の素因数を持つ。
3でも5でも割り切れない場合は15個以上の、3でも5でも7でも
割り切れない場合は27個以上の相異なる素因数を持つ
○N は、重複も数えて少なくとも75個の素因数を持つ
○N は、(10の8乗)より大きい素因数を持つ
○N の2番目に大きな素因数は、(10の4乗)より大きい
○N の3番目に大きな素因数は、100より大きい
これらの一つ一つが、何百年何千年と長い時間をかけて調べ上げてきた結果なのである。
整数にはまだまだ隠れた財宝が眠っているのだろう。
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ところで、完全数の各桁の数をそれぞれ足し、出てきた数をまた同じように各桁の数を足していく、といったことを繰り返すと、最終的に1になるみたいなんです。
(28なら2+8=10, 1+0=1, 496なら4+9+6=19, 1+9=10, 1+0=1)
なにか参考になることがあればよろしくお願いします。
これからもがんばってください。
上記の「6以外」についての証明できました。
ヒントは素数2が偶数であることです。